【日常】来たけど、誰のウルトラマン?【シン・ウルトラマン】

日常

こんにちは、taicchanです。

アニメ・マンガをライトに楽しむ30代のリーマンです。
新しくて流行っているものより、好きになった自分のスタンダードを繰り返しスルメのように楽しむ性格で、ロボットアニメ「勇者シリーズ」や「るろうに剣心」、「名探偵コナン」なんかが好きです。

そして、好きなサブカル系のジャンルが「特撮」です。
幼稚園の頃にウルトラマンごっこ(というより科特隊ごっこ)をして以来、アラフォーになった今になるまでずっと心を奪われ続けています。

そんな僕にとって待ちに待った作品、「空想特撮映画 シン・ウルトラマン」が公開となりました!
僕は公開日には間に合わなかったものの、本日ようやく見ることができました。

いろいろ感じたことがありそれをブログに綴ろうと思うのですが、感想の都合上ネタバレが避けられません。
もしネタバレを気にされる方がいらしたら、すぐにウィンドウ・タブを閉じるなり、ブラウザバックするなり防衛策をお願いします。

 



そう来るのか!と膝を打った演出たち

予告の時点で分かっていたことは、

  • 禍威獣の存在:ネロンガとガボラ
  • 禍威獣は日本にしか出現しない
  • 外星人の存在:ザラブとメフィラス
  • 禍特対(科学特捜隊:科特隊のオマージュ)が出てくる
  • カラータイマーはない
  • スペシウム光線を打つ
  • シン・ゴジラの外務大臣を演じた嶋田久作さんが出てくる

こうした内容です。
特に最後に挙げた内容から、嶋田さんが特報で現れた当初はシン・ゴジラと世界観を同じとする作品なのかと話題にもなりました。

結果からいうと、この辺りはボヤかされています。
シン・ゴジラで多用されたテロップ芸は極力控えられていて、序盤こそ雰囲気作りに使われてはいるものの後半に向かうに従って利用度は減っていきます。

その一方でボヤかしの厚みは増えていて、シン・ゴジラで赤坂首相補佐官を演じた竹野内豊さんが、今回も与党政治家の役で登場しています。
役名が不明なため「赤坂さん」なのかは不明ですが、連続性を感じるような演出にはニヤリとしました。
こういう目配せには弱いんです。

そんな竹野内さんが登場したのは、メフィラスと日本政府の交渉が大詰めとなるシーンでした。
このメフィラスの描かれ方が素晴らしかったです。
メフィラスの登場直前に、外星人としてザラブが現れます。歴代ウルトラマンにでてきたザラブ星人同様に、今回のザラブもやっぱりニセ・ウルトラマンとして暴れます。

そんな実力行使型のザラブに対して、メフィラスは徹底してソフトなコミュニケーションで人類を、まずは日本政府を懐柔していきます。
非常に効果的に、好対照なキャラクター造形を行います。
そして、ウルトラマンとは腹を割って交渉し、自身の戦略に手を出さないよう呼びかけます。
この時になぜ日本にしか禍威獣が現れないのかが、メフィラスの口から明かされます。

その理由については是非作中で確認していただきたいのですが、僕が一番唸った演出が日本での歴代禍威獣騒動の見せ方です。

前日譚として、ウルトラQを持ってきたんです

ウルトラマンのオープニングは、おどろおどろしい太鼓拍子と共にウルトラQのタイトル画面が現れ、そこを突き破るようにして「ウルトラマン 空想特撮シリーズ」というタイトル画面が現れます。
本作ではそれをオマージュし、おどろ拍子と共にウルトラQを模した形でシン・ゴジラのタイトル画面が現れ、その画面を突き破るようにシン・ウルトラマンのタイトルが現れます。

そして、ウルトラQのテーマソングに合わせて歴代禍威獣たちによる騒動がプレイバックされていきます。

ここはマスクの下の口をあんぐりと開けて見てしまいました。
庵野秀明、樋口真嗣、やりやがったな!

旧作をリスペクトし、そのオマージュを徹底的に濃縮していく庵野手法を自作品ではなく大元の作品で行なったときにどうなるのか。
シン・ゴジラでも見られたそうした側面が、今回も存分に出ていたと思います。
そういうのが好きな人(僕はまさにそうです)には、嬉しい演出が要所に散りばめられていました。

また、オマージュでないところで行くと、政治家たちの描き方がやはりと言うべきかリアルでした。

シン・ゴジラの時は、未曾有の危機を初めて経験する政府や対策室たちが、それぞれ危機の中で成長したり変化したりしながら、日本の政治的な問題点を浮き彫りにし身動きが取れない様を描いていました。

その表現がシン・ウルトラマンではさらにポップになっており、利益にはすぐ飛びついてしまうような弱さと、何か責任が発生した際にどこになすりつけるのかを探り合うような形で描かれます。
この辺り、コロナ禍において延々と危機的な状況にさらされている今の日本政府のあり方にオーバーラップして、かなりリアルでした。

怪獣ではなく禍威獣でなくてはいけなかった理由が、こうした演出の根底に流れているのかなと感じてうまいなと思います。
あえて言うならば、

  • シン・ゴジラ→東日本大地震・福島原発事故
  • シン・ウルトラマン→新型コロナウィルスによるコロナ禍

それぞれがベースとしている社会情勢がこのように立ち上がってきそうです。

そう来るのか・・・と膝が崩れた演出

一方で、気になったポイントもいくつかあります。

そのひとつは、「描かなかったもの」。
今作では、

  • 神永新二とウルトラマンの合体
  • カラータイマー

こうしたものが描かれません。

画を見ていくと神永とウルトラマンは合体していないように見えるのですが、作中でウルトラマン本人が「この星の人間と合体した」と語っています。
なんかこの辺り、画と台詞が噛み合っておらずちぐはぐで、見ていて頭にクエスチョンが浮かびました。

そしてもう一つ描かなかったのがカラータイマー。
ウルトラマンのデザインをした成田亨さんが本来はつけたくなかったと言うカラータイマーを、本作では外しています。

じゃあウルトラマンの活動限界はないのかと言うと、時間こそ明言されないもののきちんと存在して、体色が変化することでそれを表現しています。
そう、色の変化で体力を表現しているんです。
その演出やるんだったら、カラータイマー外した意味って無いんじゃないの?

これは完全に成田亨さんのストーリーを知らなければ、なぜ外したのかがわからない状態になっています。
カラータイマーというウルトラマンの象徴がないことに対して意味づけを公開前から期待していた分、製作陣のある種の自己満足になった演出なのかなとどうしても感じてしまいます。

神永とウルトラマンの融合・合体にせよ、カラータイマーの有無にせよ、なんかこうした考証というか設定周りが割とチグハグとしていて、ストーリー自体も章の切れ目が割とはっきりしていたのでブツブツと頭の中で何かが輪切りされるような感覚が拭えませんでした。
2時間の映画の中で概ね5段階のストーリー構成がされていて、120÷5=24。
綺麗に30分番組ペースで物語を切り分けることができます(本来の割合はもう少し可変されていそうです)。

これ、ひょっとして将来的な配信で4~5本に分けるとかそう言うのがあったのかなって邪推してしまいました。
実際に鬼滅の刃劇場版はAmazon Primeビデオで分割配信されているので、その辺りを見越した大人の事情が差し込まれた演出だったのかもしれません。

・・・と、こんなところが1周目の感想として上がってきました。
概ね本作には好意的なのですが、大人の事情やら自己満足やらが明け透けに見えてしまって、ウルトラマンの歌に出てくる「来たぞ、我らのウルトラマン」と手放しには喜べないウルトラマンでした。

2周、3周としていけば感想が変わるのかもしれません。良くも悪くも。

対象年齢が高めのウルトラマンをスクリーンで見られる機会は本当に貴重なので、円盤が出るのを待たずに何度か劇場に行きたいです。
そこでもし感想のアップデートがあったら、こちらの記事に加筆していこうと思います。

ひとまずの、1周目感想でした。



ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

👆ワンクリックが励みになります。よろしくお願いします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました